【獣医師コラム File:4】犬の健康診断は必要?何歳から?頻度や検査項目まとめ
佐野先生コラム1

佐野先生、以前“犬が発症しやすい病気”について伺った際に「定期的な健康診断による早期発見ならびに早期治療」が大事とおっしゃっていましたが…今回は健康診断について詳しく教えてください。

佐野先生コラム2

健康診断ですね!もちろんです。

佐野先生コラム1

犬の健康診断って、あまり馴染みがなかったのですが、健康診断はワンちゃんにとって本当に必要なのでしょうか?

人間でも35歳を過ぎたあたりから人間ドッグの実施を進められますよね?やはり高齢になっていけばいくほど、体のあちこちの不調が出てきがちなのは、人間もワンちゃんも一緒です。
ということで、答えとしては「ワンちゃんも健康診断をしたほうがいい」ということになります。

 

佐野先生コラム1

健康診断は、犬を飼う上で必須なんですね。
犬の健康診断は、何歳くらいから始めたらよいのでしょうか?

ワンちゃんの年の取り方は、人と大きく異なります。
色々な考え方、諸説がありますが、最初の1年で人間の18歳〜20歳まで歳をとり、その後1年ごとに4歳ずつ歳を取っていくと言われています。
ということは・・・・5歳のワンちゃんは、人の年齢でいうと34〜35歳になりますね。
先ほどお話しした、人が人間ドッグの実施が推奨されはじめる年齢を考えると、5歳過ぎたあたりからは人間ドッグならぬDogドッグを考えるのがいいかもしれません。

 

佐野先生コラム1

Dogドッグってかわいい言い方ですね!
ちなみに、どのくらいの頻度で行うとよいのでしょうか?年1回…?

人でも1年に1回の健康診断が推奨されていますから、1年で人の4歳分、歳をとるワンちゃんは3ヶ月に1回は健康診断をした方が良いということになりますね。
この頻度で実施していれば、大きな異常となる前に発見することが可能であると考えます。

が、なかなか難しいと思いますので…

 

佐野先生コラム2

少なくとも年に2回、ワクチン接種やフィラリアの予防の時に1回、その他に季節の変わり目に1回というくらいで、年に2回くらいを目処にDogドッグの実施を心がけてください。

佐野先生コラム1

ワクチン接種やフィラリア予防の時期に1回、そのほかに1回ですね。年に2回、犬の健康診断に連れていきます!

はい、大切なワンちゃんの健康維持のための、ぜひ健康診断を受けにいきましょう!

 

佐野先生コラム1

でも…今、健康診断の検査項目についてネットで見ていたら、色々な検査項目があって、わからなくなってしまいました。
どんな検査をしたら良いのでしょうか?

佐野先生コラム2

健康診断の項目については、かかりつけの動物病院の先生とよく相談して決めていただくのが良いと思います。

いわゆる、異常の有無を「ざっとみる」感じのスクリーニング検査というものであれば、動物病院内ですぐにできることが多いですから、それを基準に、ワンちゃんに負担の少ないレントゲン検査(胸部・腹部)、超音波検査(心臓・腹部全体)くらいを基本のコースと考えていただき、人間ドッグのような内視鏡検査、CT検査、MRI検査などは検査装置がその病院にあるかどうか?も含めて実施可能の有無を相談してもらうと良いと思います。

 

佐野先生コラム1

わかりました!まずは、かかりつけの動物病院に相談してみます。
健康診断で注意することはありますか?

特にこの内視鏡検査、CT検査、MRI検査は、ワンちゃんの場合、全身麻酔が必要になりますので、麻酔をかけることができるかどうか?の判断も重要になります。

 

佐野先生コラム1

全身麻酔が必要な項目は、慎重に考えなければならないんですね…ちなみに健康診断以外で、日常生活で注意することはありますか?

佐野先生コラム2

健康診断の時期や内容だけを意識せず、普段のワンちゃんの様子で気づくことがあれば、すぐにかかりつけの先生に相談していただきたく思います。

普段よりお散歩に行きたがらない、ご飯を食べない、お水ばかり飲んでいる、お腹がいたそう、風邪気味かな?どんな変化でも良いので、気になることがあれば、すぐに動物病院へ行って、どんな検査をするか?など相談してみてください。

 

佐野先生コラム1

ありがとうございます!健康診断についてよくわかりました。
1年に2回の健康診断を基本としつつ、日々の愛犬の変化もキャッチして、健康で楽しく生活できるようにしていきます。